慶応大学の研究チームが、アミノ酸の左右のバランスを決める仕組みを解明しました。一般に、アミノ酸は左手型(L-アミノ酸)が優先して利用されていますが、右手型(D-アミノ酸)も存在し、細菌に由来するものだと明らかになりました。
研究では、マウスを用いてD-アミノ酸の存在を調べました。病原性のない細菌を共生させたマウスの体内からは、高い割合のD-アミノ酸が検出されました。また、D-アミノ酸を分解できないマウスでは、D-アミノ酸の割合が増加しました。
さらに、胎児期にはD-アミノ酸の分解酵素は働かず、出生後に細菌が共生し始めると増加しました。この細菌由来のD-アミノ酸は、体内で分解・尿への排泄されることで、左右のアミノ酸バランスを保っていることが分かりました。
この研究の成果は、免疫やアレルギー、代謝性疾患、神経疾患などの病気に関連するメカニズムの理解や治療法の開発に役立つと期待されます。
&Buzzとしては、この研究がアミノ酸の存在に新たな視点をもたらし、疾患のメカニズム解明につながる可能性がある点に注目です。研究チームの成果を見守っていきたいと思います。
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