2023年9月2日 5時23分
医療・健康
理化学研究所などのグループが行った研究によると、腸内細菌の一種が血糖値を下げるホルモンである「インスリン」の働きに関与していることが明らかになり、新たな糖尿病の治療法の開発に繋がる可能性が注目されています。この研究では、糖尿病のリスクが高いとされる300人を対象に、腸内細菌の種類や便の成分、そしてインスリンの状態を分析しました。その結果、腸内細菌の一種である「アリスティペス属」が多い人ほどインスリンの働きが良くなっていることが分かりました。さらに、肥満状態のマウスにこの腸内細菌を投与する実験でも、血糖値が20%余り下がることが確認されました。
&Buzzとしては、この研究の結果が将来の糖尿病治療法の開発に大きく貢献する可能性があると考えます。この腸内細菌がインスリンの働きを促進することが確認されたことは、糖尿病患者やリスクのある人々にとっては朗報です。現在の治療法に加えて、腸内細菌の調整や増加による糖尿病予防や治療への応用が期待されます。研究の進展を見守りながら、この知見が実用化される日を楽しみにしています。