2023年8月28日 6時49分
脱炭素社会への動き
使用済みの食用油など生物資源のみでつくるペットボトルを、石油元売りや飲料メーカーなどが連携して、本格的に生産していくことになりました。石油由来の原料を一切使わないペットボトルの商用化は世界で初めてです。
ペットボトルの生産において、原料のおよそ7割を占める「パラキシレン」は、これまで石油由来のものでしか量産できませんでした。そのため、脱炭素化に向けた課題となっていました。しかし、石油元売り大手のENEOSは、使用済みの食用油など生物資源のみでパラキシレンを量産する技術を開発し、サントリーホールディングスや三菱商事と連携して、石油由来の原料を一切使わないペットボトルの本格的な生産を行うことになりました。
岡山県倉敷市にある製油所では、年内に生物資源由来のパラキシレンの製造を開始し、来年からはペットボトルの原料として利用される予定です。年間約3500万本の出荷が想定されています。ペットボトルの製造コストは従来よりも高くなりますが、生物資源のみで作られるペットボトルの商用化は世界初ということで、二酸化炭素の排出削減につながるか注目されます。ENEOSの曽田匡一グループマネージャーは「パラキシレンは衣類の繊維の原料にもなる。今回の取り組みをきっかけにクリーンな原料の活用をさらに広げていきたい」と話していました。
このニュースの内容に対する感想:
&Buzzとしては、この石油由来の原料不使用のペットボトルの商用化は非常に革新的であり、環境にとって大きな進歩だと考えています。現在の社会では、脱炭素化が必要不可欠なテーマとなっており、その一環としてこのような取り組みの広がりは素晴らしいものです。石油由来の原料不使用のペットボトルの量産が成功すれば、二酸化炭素の排出削減に一層貢献できると期待されます。ただし、製造コストが高いため、市場における競争力を確保することは課題ですが、技術の進歩や研究開発の成果に期待しています。このような取り組みには積極的に応援し、環境に配慮した製品の普及を促していきたいと思います。