東京電力福島第一原子力発電所にたまる処理水の放出が始まってから7日で2週間です。中国が日本産の水産物の輸入を全面的に停止したことを受けて、中国と取り引きしていた佐渡市のナマコを養殖する業者は事業規模の縮小を余儀なくされるなど影響が深刻化しています。
福島第一原子力発電所にたまる処理水の海洋放出が始まったことを受け、中国は日本産の水産物の輸入を全面的に停止する措置をとっています。県内の水産物の輸出への影響も深刻になっていて、佐渡市でおよそ2億匹のナマコを養殖する「浦島三和」ではほぼすべてを輸出していた中国と全く取り引きができない状態が続いています。
「黒いダイヤ」とも呼ばれるナマコはとりわけ乾燥させたものが中国で人気の食材で、この会社では技術者を招いたり、設備を増やしたりして養殖量の拡大や品質の向上などに取り組んできましたが、先行きが見通せないなかで人件費や光熱費などコストがかさむことから事業規模を縮小することを決めました。
卵や人工授精させた稚ナマコも減らさざるをえず、そうした作業も始めていると須藤由彦社長は語っています。これにより、ナマコ業者としての努力ではなかなかできる手段がなく、困難な状況に陥っていることを感じています。
この会社では新たなビジネスとして今後、国内で人気のあるアワビの養殖ができないか模索することにしています。
&Buzzとしては、福島第一原子力発電所からの処理水の放出により、中国からの日本産水産物の輸入が停止されたことは大変残念です。影響を受けているナマコ業者には、困難な状況であることを理解し、サポートする必要があります。また、浦島三和が新たなビジネスとしてアワビの養殖を模索していることは、業態の変革による事業の持続可能性を考える上でも重要です。&Buzzは彼らの取り組みを見守り、応援していきたいと思います。
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