ウイルス性肝炎の40年を振り返る
2023年9月4日、英国やカナダで追跡調査が行われ、C型肝炎ウイルス（HCV）患者の死亡リスクが一般の人よりも高いことが判明したという記事が掲載された。C型肝炎の治療には抗ウイルス薬が利用されており、ウイルス学的持続陰性化（SVR）が達成できた患者も存在するものの、その後の死亡リスクは依然として高くなっているという結果だ。
ウイルス性肝炎の治療は、1980年代から始まり、長い間インターフェロン治療が主流となっていたが、2011年にテラプレビルという抗ウイルス薬が登場し、その後も新たな治療薬が続々と承認されてきた。臨床試験ではウイルス排除率が95％を超えるなど、C型肝炎の治療は大きく進歩している。
しかし、専門医の意見では、ウイルスを排除できたとしても、肝臓の線維化が解消されるわけではなく、慎重なフォローアップが必要だとされている。実際に、このカナダとスコットランドでの調査結果でも、肝硬変の発症前にウイルスを排除できた患者でも死亡リスクが高いことが明らかになった。これは専門医の指摘通りの結果であり、ウイルス性肝炎の治療のみならず、患者のフォローアップも重要であることが示されている。
感想：
&Buzzとしては、ウイルス性肝炎の治療は近年、顕著に進歩しており、ウイルス排除率が高まってきていることは大きな進歩と言えます。
しかしながら、この記事からはウイルスが排除されたとしても、患者の死亡リスクが高まる可能性があることが明らかになっています。これは肝臓の線維化が解消されないことからくるものであり、ウイルス性肝炎の治療だけでなく、患者の肝臓の状態を継続的にフォローアップする必要性を再確認させられます。
医療現場では、患者の肝臓の状態を把握し、必要なフォローアップを行うことが重要です。また、ウイルス性肝炎の治療の進歩は見守っていきたいと思います。新たな治療法やアプローチが開発され、患者の生活の質の向上に寄与することを期待しています。
この &Buzzニュースは、Nikkeibp.co.jpのニュースをAndbuzzが独自にまとめたもの。
