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【&Buzzの口コミニュース】【積層セラミックコンデンサー】産総研、チタン酸バリウムナノキューブ単層膜とグラフェンの交互積層プロセス技術を開発

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ポイント・誘電体ナノキューブ単層膜を用いて積層コンデンサー構造の薄層化に成功・従来の金属電極の代わりにグラフェンを内部電極として用いた積層構造を開発・積層セラミックコンデンサーの小型化に貢献

産業技術総合研究所の研究チームは、誘電体材料であるチタン酸バリウム(BTO)の立方体単結晶であるナノキューブ単層膜と多層グラフェン膜の交互積層技術を開発しました。この技術により、非常に薄い積層構造を作製することが可能であり、積層セラミックコンデンサー(MLCC)内部の誘電層と電極層の薄層化を実現することができます。これにより、MLCCの小型化と性能向上に貢献することが期待されています。この成果は、「Applied Physics Letters」に掲載されました。

開発の社会的背景

現在、スマートフォンやタブレットなどの小型電子機器の高性能化が進んでおり、それに伴って搭載される電子部品の小型化が求められています。その中でも、MLCCは非常に重要な電子部品であり、1台のスマートフォンに約1000個ものMLCCが使用されています。MLCCの内部は誘電層と電極層が交互に積層されており、小型化と性能向上のためにはそれぞれの層を薄くして積層数を増やすことが重要となっています。現在、様々な誘電層と電極層の材料の組み合わせで薄層化と積層化の研究が進められていますが、限界に近づいているという問題もあります。

研究の経緯

産総研は、MLCCの主要な原料であるBTOの微細粉末の合成技術と、成膜技術の開発に取り組んできました。BTOのナノサイズのナノキューブの合成と、それを規則的に配列させた薄膜の成膜技術を開発しました。このナノキューブは高い誘電性を持つ材料であり、他のBTO粉末に比べても処理温度が低いため、より緻密な膜を作製することが可能です。この技術を応用して、MLCCの誘電層として使用するための交互積層化技術を開発しました。

研究の内容

今回の技術では、グラフェンの導電性を活かし、BTOナノキューブ単層膜と組み合わせて非常に薄い電極層と誘電層の交互積層構造を作製する方法を開発しました。BTOナノキューブ単層膜と多層グラフェンを交互に積み重ねることで、MLCCの積層構造に類似した構造を作製することができます。これにより、電極層と誘電層の厚みを薄くすることができ、MLCCの小型化と性能向上に寄与することが期待されています。

今後の予定

今後は、作製した積層構造の最適化や量産化のためのプロセス開発に取り組みながら、MLCCの小型化と大容量化を実現する次世代プロセス技術の開発を目指します。

&Buzzの感想

&Buzzとしては、この技術の発展を見守っていきたいと思います。スマートフォンやタブレットなどの小型電子機器の高性能化に伴い、MLCCの小型化と性能向上が求められています。今回の開発では、積層セラミックコンデンサーの薄層化に成功し、グラフェンを内部電極として使用することで電極材料のリーク電流を低減する効果も期待されます。これにより、小型電子機器のさらなる進化が可能になると期待されます。

この &Buzzニュースは、Ctiweb.co.jpのニュースをAndbuzzが独自にまとめたもの。

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