トリノ大学の博士課程学生Elisa Goffoさんを筆頭とする研究チームは、アメリカ航空宇宙局(NASA)の系外惑星探査衛星「TESS」(テス)の観測データをもとに、31光年先の太陽系外惑星「GJ 367b」の平均密度が地球の1.85倍であることを発表しました。この惑星は主に鉄でできている可能性があります。GJ 367bは赤色矮星「GJ 367」の周りを約7.7時間周期で公転しており、表面温度は約1100℃と推定されています。
さらに、研究チームは欧州南天天文台の望遠鏡を使用して視線速度法による観測を行い、GJ 367bの質量を正確に測定しました。その結果、この惑星の内部構造は約91パーセントが鉄でできたコア(中心核)であると考えられています。
また、この研究によって新たに2つの系外惑星「GJ 367c」と「GJ 367d」が発見されました。これらの惑星の存在は、超短周期惑星の形成や移動についての研究に貢献することが期待されています。
&Buzzとしては、今回の研究結果によって、GJ 367bが鉄でできた高密度な惑星である可能性が示唆されました。これは、宇宙の多様性を考える上で興味深い成果であり、今後の研究でさらなる詳細が明らかになることを期待しています。
【▲ 太陽系外惑星「GJ 367b」の想像図(Credit: DLR/SPP1992 (Patricia Klein))】
さらに、研究チームは視線速度法とトランジット法という2つの観測手法を使用しています。トランジット法は主星の明るさの変化を観測することで系外惑星を間接的に検出する手法であり、視線速度法は主星の動きによるスペクトルの変化から系外惑星を検出する手法です。
&Buzzとしては、このような観測手法によって新たな惑星が発見されたことは、宇宙探査の進歩と多くの未知の惑星の発見をもたらすものと考えます。今後もさらなる観測と研究が行われ、宇宙の謎解きに一歩近づいていくことを期待しています。
【▲ 系外惑星のトランジットによって恒星の明るさが変化する様子を示した動画(Credit: ESO/L. Calçada)】
【▲ 系外惑星の公転にともなって主星のスペクトルが変化する様子を示した動画(Credit: ESO/L. Calçada)】
この &Buzzニュースは、Sorae.infoのニュースをAndbuzzが独自にまとめたもの。
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