【ニュースの要約】
新型コロナウイルスの変異株JN.1による感染急増が懸念されるなか、新型コロナの感染で心不全リスクが高まる可能性を示唆した論文が、昨年12月23日に科学雑誌『iScience』オンライン版に掲載された。研究チームはiPS細胞を使用してヒトの心臓に近いものを作り、実験を行った結果、新型コロナが心臓に持続感染することが判明し、心筋梗塞や狭心症などの重篤な症状を引き起こす可能性があることが示された。
【ニュースの背景】:新型コロナの心臓への影響
新型コロナウイルスは一般的に肺炎を引き起こす病気として知られていましたが、最近の研究では心臓への影響も指摘されています。心臓には、新型コロナウイルスの表面にある突起にくっつきやすいACE2と呼ばれるタンパク質が多く存在しており、ウイルスが感染して心臓に到達することがあるとされています。
【ユース解説】:新型コロナと心臓の関係
研究チームはiPS細胞を使用してヒトの心臓に近いものを作り、新型コロナウイルスに感染させる実験を行いました。その結果、強い感染を起こした場合には心臓の機能が徐々に低下していくことが示されました。また、持続感染した心臓を低酸素状態にした実験でも、心臓の細かい血管にダメージが生じることが分かりました。この持続感染と低酸素状態によるダメージが、心筋梗塞や狭心症などの重篤な症状を引き起こす可能性があるとされます。
【ユース感想】:心臓へのリスクに留意する必要性
新型コロナウイルスの感染は肺炎だけでなく、心臓にも悪影響を及ぼす可能性があることが明らかになりました。健康に見える心臓でも、強いストレスなどの要因によって心不全が引き起こされるリスクが存在します。新型コロナウイルスが今後も流行し続けることが予測されるため、日常生活の中でも感染に留意し、心臓にリスクがあることを念頭に置く必要があります。事前の予防や早期の治療によって、重篤な症状を防ぐことができる可能性があります。&Buzzとしては、新型コロナウイルスへの感染リスクに対して、適切な対策を行うことが重要であり、感染者が早めに医療機関を受診することや心不全の初期症状に注意を払うことを呼びかけます。