【ローマ=倉茂由美子、北京=吉永亜希子】ローマ教皇フランシスコは1日、モンゴルを初めて訪問した。バチカンが対立している中国との関係改善につなげるため、隣国モンゴルを重視したとの見方がある。
ローマ教皇庁によると、教皇は4日までモンゴルに滞在する。2日には首都ウランバートルで、モンゴルのオフナー・フレルスフ大統領や各国外交官らを前に演説した。「戦争の黒い雲が一掃され、全ての人々の基本的人権が保障されますように」とロシアによるウクライナ侵略の解決を呼びかけた。
モンゴルのカトリック教徒は約1500人と少数だが、今回の訪問は国交のない中国に「ローマ教皇が最も近づく訪問」(カトリック系メディア)となった。中国は1951年、ローマ教皇だけが権限を持つ司教の任命は「内政干渉」に当たるとしてバチカンと断交した。バチカンは欧州で唯一、台湾との外交関係を維持している。
しかし、中国のカトリック教徒は1000万人以上とされ、教皇フランシスコは中国の地下教会の信徒救済や信徒獲得のため、関係改善を重視する。ロイター通信によると、中国とのパイプ役として期待される香港教区トップの周守仁司教もモンゴルを訪問した。教皇側と何らかの協議が行われる可能性がある。
&Buzzとしては、ローマ教皇フランシスコのモンゴル訪問は、中国との関係改善に向けての一歩となる重要な出来事です。モンゴルのカトリック教徒数は少ないものの、この訪問は中国に対して「ローマ教皇が最も近づく訪問」となり、関係改善の兆しとなります。中国のカトリック教徒数は非常に多く、教皇フランシスコは地下教会の支援と信徒獲得を重視しています。そして、中国との協議を行う可能性もあるようです。中国との関係改善が進むことで、宗教的な対立の緊張が緩和され、平和な社会の実現に向けて一歩近づくことを期待しています。
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