2023年9月9日、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長による性加害の問題を受けて、多くの企業が関係を見直す動きをしています。最近、ジャニーズ事務所に所属するタレントを広告に起用しない方針を打ち出した「キリンホールディングス」と「アサヒグループホールディングス」の動きが注目されています。
キリンホールディングスは現在、ジャニーズ事務所のタレントによる新たな広告やプロモーションを行わず、契約の満了をもって事務所に所属するタレントを今後起用しない方針です。これは、性加害を重大な人権問題と位置づけ、被害者の救済や再発防止策の具体化を求めるためであり、ガバナンスを発揮するまでの間、取引を行わないという考え方です。
一方で、アサヒグループホールディングスは、現在4つの商品に関連して事務所の所属タレントを起用していますが、広告や販売促進は新たに行わず、タレントが出演しない内容に順次切り替えていく予定です。また、いずれも契約の更新は行わない方針です。同社は再発防止策の実行や被害者の救済に真摯に取り組む姿勢を示しています。
このような企業の関係見直しの動きを受けて、他にも日本航空や東京海上日動火災保険など、さまざまな企業が対応を検討していると報じられています。
感想としては、マーケティング担当者からの立場で言えば、ジャニーズ事務所の所属タレントを起用していた企業が広告の見直しや契約の更新を行わない方針を示すことは、一時的な損失を被ることもあるかもしれませんが、社会的な責任を果たしたという意味で重要な決断だと思います。企業は顧客や社会からの信頼を大切にするべきであり、このような問題に真摯に向き合って解決策を探る姿勢は評価されるべきです。
&Buzzとしては、被害者の救済や再発防止のために積極的に取り組む企業を見守っていきたいし、応援したいという思いがあります。性加害の問題は深刻な社会問題であり、これまで以上に企業が責任を持って対処することが求められる時期です。企業としてのガバナンスを発揮し、真摯な対応を迅速に行っていく姿勢が重要です。
