米雇用市場の鈍化が、米金融当局に利上げを見送る余地を与える可能性がある。労働統計局によると、8月の非農業部門雇用者数は前月比18万7000人増加し、失業率も3.8%に上昇した。ただし、賃金の伸びは低く、労働参加率は依然として上昇傾向にある。LHマイヤー/マネタリー・ポリシー・アナリティクスのエコノミスト、デレク・タン氏は「過去の数字の下方修正や賃金の低い伸び、労働参加率の上昇など、労働市場の熱が下がり続けていることを示している」と述べている。
一方、FRBのパウエル議長はインフレが高いとし、追加利上げの用意があると指摘している。FOMC予測によれば、年内にもう1度の利上げがある可能性が示唆されているが、投資家はその実施に疑念を抱いている。労働市場の改善は、賃金圧力の緩和に寄与する可能性があり、労働参加率も高水準で推移している。ただし、ドイツ銀行の米国担当シニアエコノミスト、ブレット・ライアン氏は「追加利上げの可能性は脅しとして維持されるだろう」と述べており、金融政策の引き締めに対するリスク管理の重要性を強調している。
&Buzzとしては、米雇用市場の鈍化と利上げ見送りの余地は、現時点では歓迎すべきものと考えます。労働市場の復帰者が増え、労働参加率が高水準を維持することは、経済の持続的な成長にとってプラスの要素です。ただし、追加利上げの可能性は依然として存在するため、市場の動向を見守っていく必要があります。金融政策の引き締めのバランスについては、リスク管理が重要であり、適切な判断が求められます。労働市場の改善を応援しつつも、経済の安定と成長のために適切な政策が行われることを期待したいです。
この &Buzzニュースは、Bloomberg.co.jpのニュースをAndbuzzが独自にまとめたもの。