いつもの食事にワンポイントプラスで、栄養価アップ。知っておきたい組み合わせ食材。
食事で大切な見た目や味。
おいしい食事と楽しい時間を過ごすためには、そういったクオリティにこだわることはもちろん大切だが、それ以上に栄養面のクオリティにも気を配ってほしいと語るのはパーソナルトレーナーの林健太さん。
「見た目や味を優先してしまうため、栄養面までのクオリティを考えることは少ないと思いますが、食事の回数は年間約1000回にもなります。
その一食一食が体を作っていると考えると、見た目や味だけでは十分とはいえないことも理解できるでしょう」
しかし、毎回の食事で栄養面のクオリティまで気にするのは至難の業。コストや手間を考えるとどうしても後回しにしてしまいがちだが、今回はちょっとした工夫で時間や手間をかけずにいつもの食卓のクオリティを一気に上げる方法を教えてもらった。
かつては麦ごはんとして主食の一部を担っていた大麦。押し麦は大麦を平たく潰したもので、もち麦はもち性品種の大麦。
いずれも食物繊維が豊富で、3割大麦ご飯2杯で不足分と言われる4gの食物繊維を摂ることができる。
「大麦のなかでもスーパーフードと言われるバーリーマックス(スーパー大麦)は、一般の大麦と比べて2倍の食物繊維を含み、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスも非常によいです。さらに腸内細菌のエサにもなるレジスタントスターチは4倍も含まれているので、お米を炊く際に少し追加するだけで、主食の栄養クオリティが一気に上がります」
腸内の環境はダイエットにおいて重要な役割を果たすことは知られている。それは、食物繊維やレジスタントスターチをエサに腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸が、体脂肪の減少や基礎代謝の増加などの効果をもたらすため。
「摂りすぎると大腸内でのガスや水分の増加が起こり、膨満感やガス溜まりを発生させることもあるので、摂取量は様子を見ながら徐々に増やすようにしてください」
「ゴマの表皮は固く、しっかりと噛み砕かないと栄養が吸収しきれずに排出されてしまいます。いりゴマではなく、すりゴマを選ぶことで栄養の吸収率はさらに上がります」
ゴマ本来の食感や香ばしさを楽しみたい人は、いりゴマとすりゴマを混ぜるとよいと林さん。
ゴマの約半分は脂質で、体内で作ることができない不飽和脂肪酸を多く含む。ミルですりたてのゴマを使うことで、よりフレッシュな栄養を摂りながら、食の香りや味のクオリティをアップさせることができる。
「ゴマに含まれる有名な栄養素であるセサミンは、ポリフェノールの一種で体を酸化から守ってくれます。それ以外にも脂肪の分解やコレステロール値の低下、アルコール代謝の改善など、様々な機能性が期待されています」
ゴマ小さじ約3杯で一日のセサミンの摂取目安量がクリアできる。汁ものだけでなくおひたしやサラダ、ふりかけ代わりに毎食取り入れてみよう。
ブルーベリーはORAC値(酸化防止能力)が高いフルーツのひとつで、アンチエイジングやがん細胞増殖抑制など、様々な効果が期待されている。
紫外線などの有害なものから実を守るため、果皮に蓄えられる青紫の天然色素アントシアニンがその力の中核を成している。
「毎日新鮮なブルーベリーを食べることは難しいですが、冷凍ブルーベリーであればいつでも簡単に食べることができます。野菜や果物は収穫されてから少しずつ栄養が失われていきますが、冷凍フルーツであればその心配もありません」
冷凍フルーツは栄養価が低いと思われがちだが、ビタミンCやアントシアニンを効率よく摂取するには最適な保存方法。
栄養は収穫時期や保存期間などによって変化するものなので、生鮮品と冷凍品をうまく使い分けて、買いもののクオリティも上げていこう。
腸内細菌の栄養源として有名なオリゴ糖は、単糖がいくつか結びついたものだが、砂糖よりも甘みは弱く、消化吸収されずに大腸まで届くため、食物繊維のような役割を果たす。
「砂糖と比べるとカロリーも甘味も少ないので、いつもの砂糖と同じ甘味を求めてしまうと使う量が多くなり本末転倒です。甘味の認知閾値が低い人ほど甘いものを摂取する傾向にあるので、少ない糖で甘味を感じる力を養うことで、普段からのカロリーカットにも繋がります」
市販のオリゴ糖は大きく分けてシロップタイプと粉末タイプの2種類がある。
シロップタイプは水分量が多く、甘味料や果糖ブドウ糖液糖が添加されているものも多いので、実際のオリゴ糖の割合も少ない。
一方の粉末タイプは、ほとんどの原材料がオリゴ糖。購入する際には商品裏面を確認して粉末タイプを選ぼう。
「サラダはヘルシーかつ低カロリーな食事であることは間違いありませんが、どうしてもエネルギー産生栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)が少なくなってしまいます。
ビタミンやミネラルなどの微量栄養素が十分でも、結果的に食事としてのバランスが崩れてしまいやすいので気をつけましょう」
万が一、食事がサラダだけになってしまう人は、チキンでタンパク質、雑穀米で炭水化物を追加するとバランスもかなり良くなる。
そこに砕いたナッツをかければ良質な脂質も加えられ、栄養バランスは完璧だ。
「とくに緑黄色野菜には脂溶性のビタミンが多く含まれるため、良質な脂質を同時に取ることは非常に効率がよいです。ナッツ以外にもアマニ油やエゴマ油のドレッシングなどを使うことで、不足しがちなオメガ3脂肪酸が摂取できて、脂質のバランスも改善し、様々な疾患予防に繋がります」
【感想】
いつもの食事を栄養価の高いものにするための組み合わせ食材の紹介は、健康に関心のある人にとってとても役に立つ情報であると感じました。特に、食事の回数が年間約1000回にもなることを考えると、栄養面まで気を配ることはとても重要です。ゴマや大麦、ブルーベリーなどの食材を上手に活用することで、栄養バランスを改善し、健康維持やダイエットに役立てることができます。このような情報を&Buzzとしては積極的に発信し、読者の皆さんに健康な食生活をサポートすることを目指していきたいです。
この &Buzzニュースは、Women’s HealthのニュースをAndbuzzが独自にまとめたもの。