【ニュースの要約】
国立精神・神経医療研究センターの本田学さんは、人の耳では聞こえない高周波成分を含む音を使って、心身の病気を治療する「情報医療」の研究を行っています。この「超高周波音」は、うつ病や認知症の患者に対して、症状の改善や介護負担の軽減といった効果が確認されています。本田さんは今後、仕事中や睡眠時にも超高周波を浴びられるデバイスの開発を目指したいと述べています。
【ニュースの背景】:「聞こえない音が体を癒やす? 音と健康の不思議なカンケイ!」
この研究は、人の耳では聞こえない「超高周波成分」を含む音が、心身に様々な効果を及ぼす「ハイパーソニック・エフェクト」に着目したものです。以前はアナログレコードに含まれていた超高周波成分がCDの登場で失われたことが、この現象の発見につながりました。本研究では、この超高周波音が、うつ病や認知症といった疾患の治療に役立つ可能性を探っています。
【ニュースに関する知識】:「情報医療の可能性」
本研究で扱う「情報医療」とは、音や光、匂いなどの情報を使って、脳に働きかけ、心身の病気を治療する新しい医療アプローチです。従来の薬物療法や手術とは異なり、情報を活用することで、より低侵襲で副作用の少ない治療が期待できます。本研究では、特に「超高周波音」に着目し、うつ病や認知症などの疾患への応用を目指しています。
【ニュース解説】:「超高周波音の治療効果」
本研究では、認知症患者11人を対象に、日中に超高周波音を4週間聴取してもらったところ、6人で興奮・不穏症状が改善し、8例で介護負担度が軽減したという効果が確認されました。本田さんは、認知症患者の行動・心理症状に対して、ユマニチュードというケア技法と超高周波音の組み合わせが有効である可能性を指摘しています。今後は、うつ病や依存症への応用も検討されるとのことです。
【ニュース感想】:「超高周波音の医療応用に期待」
&Buzzとしては、この超高周波音を活用した「情報医療」の可能性に大きな期待を寄せています。従来の薬物療法や手術とは異なる新しいアプローチであり、低侵襲で副作用の少ない治療が期待できるためです。特に、認知症患者の行動・心理症状への効果が確認されたことは注目に値します。今後の研究の進展と、実用化に向けた取り組みを見守っていきたいと思います。
この &Buzzニュースは、Nikkei.co.jpのニュースをAndbuzzが独自にまとめたもの。