ここ数年、日本でもドライブ中に車にぶつかる虫の数が減ったと感じている人は少なくないようで、X(旧Twitter)でも、ちらほら報告されています。しかし、偶然や勘違いなどではなく、本当に減少しているのでしょうか?
ケント・ワイルドライフ・トラストが行った調査によれば、2019年の時点で車にぶつかる昆虫の数が、15年前と比べて半分に減少していることが明らかになっています。この調査は、2019年夏、6月から8月の間にイギリスのケント州を中心に650台以上の車を対象に実施されました。
調査は参加したドライバーたちが、自分の車のナンバープレートについた昆虫の数を報告する形で行なわれました。この調査結果を、2004年に英国王立鳥類保護協会(RSPB)が行った同様の調査結果と比較したところ、1マイル(約1.6km)走行するごとの昆虫の飛散数の平均が、0.2匹から0.1匹に減少していることが確認されたのです。これは、昆虫の数が半分になったことを示しています。
しかし、本当に昆虫の数が15年の間に半分も減ったのでしょうか?当初、研究者たちは、ぶつかる昆虫の数が減少した理由として、車がより流線型のデザインになり、虫と衝突しづらくなったのではないかという仮説を立てました。そして、この仮説を検証するため、古いデザインのクラシックカーの所有者を特に多く調査に参加してもらうよう募集したのです。しかし、その結果を見ても、車にぶつかる昆虫数の減少傾向は変わりませんでした。
虫の数の減少は喜ばしい結果かもしれませんが、一方で生態系においても大きな影響を及ぼす可能性があります。昆虫は他の生物の餌となったり、受粉作業を担当するなど重要な役割を果たしています。そのため、昆虫の減少が生態系に与える影響を慎重に評価する必要があります。
&Buzzとしては、昆虫の数の減少が持続的なトレンドとならないことを見守り、生態系への影響が最小限に抑えられるような対策が考えられると良いと考えます。また、昆虫の保護をするために、私たち一人ひとりが環境保護に積極的に取り組むことも重要です。
この &Buzzニュースは、Nazology.netのニュースをAndbuzzが独自にまとめたもの。