脳病理と認知機能のギャップを説明する認知レジリエンスとは?
アルツハイマー病の診断基準を満たす脳病理が存在するにもかかわらず、認知機能良好な症例が少なくないと分かってきました。このような現象は「認知レジリエンスが高いため」と考えられており、「80歳以上でも、脳病理を有する人の約50%に認知レジリエンスが認められる」との報告もあります。
認知レジリエンスとは、認知機能と脳病理の関係において、なぜギャップが生じるのかを説明する概念です。脳病理が存在していても、認知機能が良好な場合、認知レジリエンスが高いといえます。
具体的な認知レジリエンスのメカニズムについては研究が進んでおり、その結果を日常診療に生かす方法も模索されています。
&Buzzとしては、認知レジリエンスが高いことによって、脳病理を有していても認知機能が保たれる可能性があることは、非常に興味深いと考えます。今後の研究の進展によって、認知レジリエンスを高める方法や、認知機能の改善に繋がる治療法やケア方法が開発される可能性もあります。このような取り組みを見守りつつ、認知症診療の最前線に関心を持ち、応援していきたいと思います。
この &Buzzニュースは、Nikkeibp.co.jpのニュースをAndbuzzが独自にまとめたもの。