米国株式市場は薄商いの中、小幅続伸して取引を終えました。材料難で方向感が出ず、主要3指数は終始、小幅なプラスとマイナス圏を行き来する展開でした。3指数はいずれも月間、四半期、年間でプラスを記録する見通しとなっています。S&P総合500種は過去最高値に迫り、ダウ工業株30種は終値で過去最高値を更新しました。
ホライゾン・インベストメント・サービシズのチャック・カールソン最高経営責任者(CEO)は、「材料がほとんどなく、取引も活発でないときはトレンドが継続する傾向がある」と指摘しました。年内の取引はあと3日であり、節税対策の損出し売りやポートフォリオのウィンドウドレッシング買いが見られ、薄商いのため値動きが荒くなる可能性があります。
米個人消費支出(PCE)価格指数が予想を下回り、米連邦準備理事会(FRB)が早ければ来年3月にも利下げに踏み切るとの見方が強まり、株価を支援しています。金融市場は来年3月の25ベーシスポイント(bp)利下げ確率を73.9%織り込んでいます。
S&P主要11セクターでは不動産の上昇率が最大となりましたが、原油価格の下落の影響でエネルギーが下げました。個別銘柄では仮想通貨マイニング関連のビット・デジタルが上昇し、暗号資産に関心が高まっています。また、バイオ医薬品のコヒーラス・バイオサイエンシズは感染症治療薬の送達装置が承認され、市場で高評価されました。
&Buzzとしては、米国株式市場の続伸を見守っていきたいと思います。材料が限られた状況でもトレンドが継続する傾向があるため、今後も値動きが荒くなる可能性があります。また、利下げの期待や特定のセクターの動向にも注目が必要です。特に仮想通貨関連銘柄やバイオ医薬品企業の動きには、市場の関心が高まっています。