25日の東京株式相場は続伸。日本銀行の植田和男総裁が政策変更の時期は「決め打ちできない」とコメントしたことを受けて上昇した。米物価指標の伸びが市場予想以上に鈍化して来年の利下げ期待も強まり、リスク資産である株式に追い風となった。
日経平均は0.3％高の３万3254円３銭。
東証株価指数（ＴＯＰＩＸ）は2337.40とほぼ横ばい
植田総裁は講演で、日銀は物価目標達成の確実性が高まれば政策転換を検討すると述べたが、それがいつになるかは言えないと付け加えた。この発言を受けて円相場は小幅に上昇した後、上げ幅を縮小した。ほとんどのアジア市場がクリスマス休暇で休場で取引量は少なかった。
一方、11月の主要物価指標がほとんど上昇しなかったことから米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）の来年の利下げ期待が高まり、市場心理は好転した。
アイザワ証券投資顧問部の三井郁男ファンドマネジャーは「今週は非常に取引量の少ない相場が続きそうで、今日はその象徴的な日だ」と語った。「海外市場が休場なので、多くの投資家はポジションをどちらかに傾けるのではなく、減らしている」としている。
アセットマネジメントＯｎｅの荻原健チーフストラテジストは、年末までに年初来高値の３万3753円を超えることは難しいだろうと予想する。日本銀行の金融政策見通しがはっきりしていないことが日本株の重しになっていると指摘した。
指数構成銘柄2154のうち、758銘柄が上昇、1320銘柄が下落した。
マースク社が紅海での海運再開の準備を進めていると発表した後、日本郵船を含む海運株が下落したため、株価はそれまでの上昇幅を縮小した。先週17％上昇したＴＯＰＩＸの海運業指数は、運賃が下落するとの思惑と利益確定売りに押された6.5％下落し、業種別で最悪のパフォーマンスとなった。
ネクソンやコーエーテクモなどのゲーム株は、中国が支出やコンテンツの抑制を計画しているというニュースで22日に急落した後、反発した。
＆Buzzとしては、今後の日本銀行の金融政策や米連邦準備制度理事会の動向に注目していきたいと考えます。また、海運株やゲーム株の動きにも注目し、市場の変動に対応していきたいと思います。
感想：市場は日本銀行の植田和男総裁のコメントや米物価指標の鈍化に影響を受け、上昇傾向にありました。しかし、取引量はクリスマス休暇により少なく、アジア市場が休場していたため、市場の状況は落ち着いていました。年末までの株価の上昇は難しいとの見方もありますが、投資家はポジションを減らす傾向にあります。海運業やゲーム株の動きも注目されており、＆Buzzとしてはこれらの動向を見守り、市場の変動に対応していく予定です。
この &Buzzニュースは、Bloomberg.co.jpのニュースをAndbuzzが独自にまとめたもの。
