2023年9月26日 4時51分
IAEA=国際原子力機関の年次総会で、中国が福島第一原発の処理水を「核汚染水」と呼んで日本を強く非難したのに対し、日本側が安全性を強調して反論しました。高市科学技術担当大臣は、「放出に反対したのは中国のみだった」と述べ、国際社会での理解は広がっているとの認識を示しました。
IAEAの年次総会は25日午後5時すぎからオーストリアのウィーンで始まりました。IAEAのグロッシ事務局長は、「独立した立場から状況の評価や分析活動を行っている」と述べ、監視や評価活動を続ける方針を示しました。各国の代表が演説を行い、福島第一原発の処理水の放出に関する反応が注目されています。
中国国家原子力機構の劉敬副主任は、「核汚染水」と呼び、「日本は関係国の人々の強い反対をかえりみず、海への放出計画を始め、国際社会の懸念を引き起こした」と日本を非難しました。これに対し、日本の高市科学技術担当大臣はIAEAのレビュー結果を引用し、安全性を保証すると述べ、国際社会の理解と支持を求めました。
さらに高市大臣は中国の演説に反論し、「中国の行動や情報発信は科学的根拠がない」と述べました。中国代表が日本の説明が不十分だと主張した際、日本の引原大使は安全性のモニタリング結果や他の原発の放出量について反論しました。
高市大臣はアメリカなどの代表との会談後、国際社会の理解と支持を広げる努力を続ける姿勢を示しました。総会は今月29日まで行われ、ウクライナの原発安全やイランの核開発についても各国からの発言が予定されています。
感想:
&Buzzとしては、IAEAの年次総会での中国と日本の処理水問題に関する応酬は注目されるものでした。日本側が安全性を強調し、中国からの非難に反論する姿勢を示しました。中国の反対意見は他の国々と比べて突出しており、国際社会の理解は広がっていると感じられました。IAEAのレビュー結果に基づき、日本政府は科学的根拠に基づいた説明を行っており、幅広い地域での支持を得ているとのことです。&Buzzは引き続きこの問題を見守りながら、日本の取り組みを応援していきたいと考えています。