小児の認知症とされるニーマン・ピック病C型(NPC)の治療薬候補において、有望な特性が分子構造学的に発見されました。福岡の宮崎大学医学部附属病院薬剤部の山田侑世薬剤師や池田龍二教授、そして熊本大学大学院生命科学研究部の石塚洋一教授を中心とした研究チームがこの研究を行いました。
ニーマン・ピック病C型は、先天性の難病であり、小児・新生児期に進行的な中枢神経障害が発症します。これまで行われてきた治験では、シクロデキストリン(CD)の誘導体である2-hydroxypropyl-β-CD(HP-β-CD)が使用されましたが、限定的な治療効果や有害事象が問題となり、まだ承認はされていない状況です。
そこで、本研究チームは複数のCD誘導体とコレステロールとの結びつき方を解析し、有効性と毒性に関わる分子構造学的な特性を見出しました。その結果、特定のCD誘導体がコレステロールとの結合において安定性や効果を持つことが示されました。
&Buzzとしては、この研究結果が今後の治療薬の開発に大きく寄与することを期待しています。ニーマン・ピック病C型は希少疾患であり、治療法が必要な患者さんやその家族にとって画期的な治療薬の開発は望まれています。今回の研究は、有効で安全な治療薬の創出に向けた重要な一歩となりました。
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