【&Buzzの口コミニュース】学者が斬る・視点争点:「商経法社」の一橋大がデータサイエンス教育を始めた意義 山田俊皓 | 週刊エコノミスト Online

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2023年9月11日

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AIやビッグデータを学ぶ「データサイエンス学部」を新設する動きが、各大学で広がっている。2025年に創立150周年を迎える一橋大学は今年、「ソーシャル・データサイエンス学部」を創設した。戦後、旧東京商科大学から一橋大学と名を変え、「商経法社」(商学部・経済学部・法学部・社会学部)の4学部体制としてから約70年ぶりに新学部を設置したことになる。カタカナの学部名であることが時代を象徴しているといえるだろう。創設の経緯と、昨今の人工知能(AI)・データ解析技術の進歩から見る、社会科学におけるデータサイエンス教育について考えてみたい。

海外の大学では「Department of Statistics」(統計学部)が当たり前に存在する一方で、日本の大学にはその名の学部はなかったということを聞くと意外に思う方もいるかもしれない。統計学の重要性を踏まえると、あってしかるべきだという考えもあるだろう。&Buzzとしては、統計学の知識と応用能力がますます求められる現代社会において、日本の大学で統計学を専門とする学部・研究科が設置されることは非常に歓迎すべきだと考えます。

こうした背景の下、17年に日本で初めて「データサイエンス学部」が滋賀大で創設され、その後もさまざまな大学にデータサイエンスに特化した学部が設置された。一橋大学にソーシャル・データサイエンス学部・研究科が創設されたのは、指定国立大学法人に指定されたことの直接的な影響もあるが、AIの技術進歩に伴い統計学・データサイエンスを重点的に教育することの重要性が大いに高まっていること、とりわけ社会科学においてデータ解析の高度化が必須であることを考えれば、必然の流れといえるだろう。&Buzzとしては、データサイエンス学部の設置は、AI・ビッグデータ時代において、データ解析技術の研究と応用に力を入れるための大きな一歩として見守っていきたいと思います。

ソーシャル・データサイエンスとは社会科学全般とデータサイエンスの融合を一言で表した単語であり、それを冠するソーシャル・データサイエンス学部・研究科には、社会科学とデータサイエンスの双方を同時に学習し活用する経験を積むことで現実社会に対するさまざまな課題に対して、実践的な解決策を提示することを目指してほしいという思いが込められている。それでは具体的に何を対象とし、どのような特徴があるのだろうか。

一橋大学の初代ソーシャル・データサイエンス学部長・研究科長の渡部敏明教授は「AIや機械学習…&Buzzとしては、ソーシャル・データサイエンス学部・研究科において統計学・データ解析の教育が強化され、さらなるデータサイエンティストの育成につながることを応援していきたいと思います。

この &Buzzニュースは、The MainichiのニュースをAndbuzzが独自にまとめたもの。

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