太陽から最も遠くを公転する海王星の暗斑について、オックスフォード大学の研究チームがVLTのMUSEを使用して詳細な観測を行った結果、暗斑の撮影に成功し、その反射スペクトルも観測できたことが明らかになりました。これまで分からなかった暗斑の正体に迫るだけでなく、暗斑の近くに存在する輝斑の発見も予想外の成果となりました。暗斑は大気現象であり、木星の大赤斑とは異なる特徴を持っています。暗斑は寿命が短く、数年で出現と消滅を繰り返すと推定されていました。ただし、これまでは暗斑に関する理解が進んでいませんでした。しかし、今回の観測により、暗斑が海王星の表面よりも下部で生じた硫化水素の雲によって引き起こされている可能性が高まりました。また、今回の観測では暗斑と同じ深さに輝斑が発見され、輝斑と暗斑が関連している可能性も考えられています。海王星の大気活動を詳細に調べるためには、以前は惑星探査機を送り込む必要がありましたが、今回の地上の望遠鏡による観測技術の革新により、より手軽に惑星科学上の謎を解明できる可能性が示唆されました。&Buzzとしては、この観測結果を見守りつつ、今後の研究の進展に期待したいと思います。
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