厚生労働省は、「健康づくりのための身体活動基準・指針の改訂に関する検討会」を設置し、平成25(2013)年に策定した「健康づくりのための身体活動基準・指針2013(アクティブガイド)」の改訂に着手しました。この検討会において「身体活動基準2023(仮称)」が公表され、ライフステージ別の身体活動・運動の推奨値や「働く人が職場で活動的に過ごすためのポイント(案)」が示されました。
今後、議論を重ね、基準・指針を決定して年度内に公表し、来年度からスタートする健康日本21(第三次)のアクションプランに反映させる方針となっています。
健康づくりのための身体活動・運動に関しては、平成18(2006)年に「運動基準」と「運動指針(エクササイズガイド)」を策定し、平成25(2013)年には「身体活動基準」と「身体活動指針(アクティブガイド)」を策定し、健康づくりの運動基準・指針として生活習慣改善などの一翼を担ってきました。
身体活動量の評価には「メッツ=METs(metabolic equivalents)」という単位が使われています。座って安静にしている状態が1メッツ、普通歩行が3メッツに相当します。身体活動の量については、メッツに活動時間(時)をかけた「メッツ・時」という単位が使用されています。
2013年度版では、身体活動基準を「18歳未満」「18〜64歳」「65歳以上」に分けて示しています。
18歳から64歳の身体活動の基準は、強度が3メッツ以上の身体活動を週23メッツ・時行うこととなっています。歩数に換算すると1日当たり約8,000〜10,000歩になります。しかし、デスクワークをしている人たちにとって、「1日8,000歩」のハードルは高いです。そこで厚労省では「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」を提唱し、年齢に関係なく、今よりも10分多く毎日体を動かすことを「プラス10(テン)」と呼びかけています。
しかしながら、健康日本21(第二次)の最終評価によると、1日の歩数は横ばいもしくは減少傾向にあり、C評価の「変わらない」という結果でした。
【感想】
&Buzzとしては、健康づくりのための身体活動基準・指針の改訂に関する検討会の進行を見守っていきたいと思います。特に、働く人が職場で活動的に過ごすためのポイント(案)に注目し、実際の職場環境における身体活動の促進策などに期待を寄せています。
また、1日の歩数が横ばいもしくは減少傾向にある現状は懸念されるものですが、厚労省の「プラス10(テン)」という取り組みは良い方向性であり、応援していきたいです。少しでも身体を動かす習慣を持つことは健康維持や予防につながるため、個人や社会全体で意識を高めていく必要があります。
この &Buzzニュースは、Tokuteikenshin-hokensidou.jpのニュースをAndbuzzが独自にまとめたもの。