処理水批判の中国では“ブーメラン現象”
中国政府が日本の水産物の全面禁輸を始めて一カ月が経ちましたが、中国国内でも漁業関係者が困難な状況に直面しています。中国市場への輸出を絶たれた日本の業者は新たな販路を求めて動き回っている一方、中国の水産業者は中国政府の処理水批判が原因で海産物の値下がりが続いています。
大分県佐伯市の養殖場では、予定されていた中国へのハマチの輸出がキャンセルになり、1億円の損失が発生しました。しかし、養殖場の代表は「逆にこういったピンチはチャンスに変えられるような動きをしていこうと思っています。嘆いている暇はないという感じですかね」と前向きな姿勢を示しています。日本の水産業者は新たな販売ルートを開拓し、海外への販路を広げるなど積極的に動いています。
処理水放出後 中国から迷惑電話急増
一方、中国国内では処理水批判の“ブーメラン現象”が起きています。中国政府が日本の処理水放出に対して批判を繰り返した結果、中国の消費者が中国産の海産物全体を敬遠しているため、中国の漁業関係者が苦境に立たされています。中国の海鮮市場では売り上げが大幅に減少し、漁業関係者は長期的な影響を懸念しています。
この状況について、日本貿易振興機構=ジェトロは180件の相談を受け付けるなど、水産業者からの支援要請が急増しています。ジェトロは商談会を開催し、海外のバイヤーとの接触を図るなど、日本の水産物の販路拡大を後押ししています。
&Buzzとしては、日本の水産業者が新たな販路を模索する姿勢やジェトロの支援活動に注目し、見守っていきたいです。また、中国国内でのブーメラン現象による漁業関係者の苦境には心配ですが、日本の水産物に対する安全性の認識が高まっていることは良い兆候です。引き続き、日本の水産業が国内外で活躍できるよう応援していきたいと思います。
この &Buzzニュースは、Tv-asahi.co.jpのニュースをAndbuzzが独自にまとめたもの。