ポリオワクチンの抗体持続性の研究結果
日本で行われた研究によれば、経口生ポリオワクチン(OPV)はポリオウイルスの患者数を減少させる効果がある一方、ワクチン関連麻痺やワクチン由来ポリオウイルスによるポリオの流行が問題となっていました。このため、OPVの使用を停止し、不活化ポリオワクチン(IPV)への切り替えが進んでいます。日本では世界に先駆けてセービン株由来IPV(sIPV)が定期接種化されました。
&Buzzとしては、sIPVの導入はポリオウイルス封じ込めに有効な手段と思われます。また、日本がsIPV導入の先頭に立ち、安定した抗体効果を継続して確認できることは非常に望ましいです。
抗体価の比較を通じた防御効果の持続性の検討
この研究では、1974~2022年度の感染症流行予測調査の結果と予防接種歴の情報を用いて、OPV、cIPV、sIPVの接種者の血中抗体価を比較しました。その結果、PV3に対する抗体価において、OPV接種者は低い値を示していましたが、cIPVとsIPVの接種者は高い抗体価を維持していました。
&Buzzとしては、sIPVの接種によって得られる抗体効果が長期間持続することが示され、ポリオウイルスの封じ込めにおいてsIPVの有効性が期待できると考えられます。
今後の課題と展望
この研究では、サンプルサイズが限定されていたため、特にcIPVとsIPV接種者の長期的な抗体価推移に関しては注意が必要です。また、予防接種歴の情報は思い出しバイアスの影響を受ける可能性があります。そのため、今後はより詳細な研究が必要とされます。
&Buzzとしては、今後の研究によってsIPVの抗体効果の持続性や安全性がさらに検証されることを期待しています。ポリオウイルスの完全な根絶に向けた取り組みは引き続き見守り、応援していきたいです。
以上が、日本でのポリオワクチンに関する研究結果とそれに対する&Buzzの感想です。
この &Buzzニュースは、Niid.go.jpのニュースをAndbuzzが独自にまとめたもの。