【&Buzzの口コミニュース】ハッブル宇宙望遠鏡で撮影した“いて座”の球状星団「ターザン12」 | sorae 宇宙へのポータルサイト

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いて座の球状星団「Terzan 12」が、ハッブル宇宙望遠鏡によって撮影されました。球状星団は、数万~数百万個の星が集まっている天体で、天の川銀河では約150個の球状星団が見つかっています。Terzan 12は、いて座の方向約1万5000光年先に位置しており、星々が密集して輝き、美しい光景を創り出しています。

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ(ACS)と広視野カメラ3(WFC3)によって可視光線と近赤外線のフィルターを使用して取得されたデータをもとに作成されました。Terzan 12の観測は、天の川銀河の球状星団を調査する研究の一環として2016年に実施されました。

球状星団は通常、天の川銀河の円盤構造を取り囲む銀河ハローを周回していますが、一部は銀河円盤を通り抜けることもあります。銀河円盤には、可視光線を吸収・散乱させるガスと塵が存在しており、天の川銀河を内部から見た場合、実際よりも赤みがかった色合いに見えることがあります。この現象は星間赤化と呼ばれています。

Terzan 12も星間赤化の影響を受けていますが、研究者はハッブル宇宙望遠鏡の画像を過去のデータと比較することで、ガスや塵の影響を避けることができました。Terzan 12などの球状星団の観測によって、天の川銀河の奥深くに位置する星団の年齢と化学組成についての情報が明らかになることを期待しています。

このニュースは、2023年9月7日にアメリカ航空宇宙局(NASA)やESAから公開されました。

&Buzzとしては、ハッブル宇宙望遠鏡による観測は、天の川銀河の球状星団に関する研究の一環であり、宇宙の奥深くに存在する恒星の年齢や化学組成についての貴重な情報を提供してくれるものと考えています。また、球状星団の美しい光景は私たちの心を魅了し、宇宙の神秘を感じさせてくれます。これからも、ハッブル宇宙望遠鏡による観測を見守っていきたいと思います。

この &Buzzニュースは、Sorae.infoのニュースをAndbuzzが独自にまとめたもの。

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