2023年9月9日 6時34分
IT・ネット
アメリカの起業家、イーロン・マスク氏は、自身の会社が開発した衛星通信網について、ウクライナ政府から、戦況の焦点の1つとなっている南部クリミアで利用したいという要請を受けました。しかし、戦争の激化に加担することになると判断し、この要請に応じませんでした。
マスク氏は、ロシアのウクライナへの軍事侵攻により、ウクライナ国内で深刻な通信障害が発生していることを受けて、自身が率いる「スペースX」の衛星を使ったインターネット接続サービス、スターリンクを提供していました。報道によれば、マスク氏はウクライナの奇襲攻撃を防ぐため、ロシア海軍の艦隊に対して接続を切るよう社内の技術者に命じていたとされていますが、マスク氏はこれを否定しました。
マスク氏は、「問題の地域では、スターリンクの接続は有効でなかった」と述べ、接続を切ったとする報道を否定しました。また、ウクライナ政府からの要請を受けたことは認めましたが、「ロシア艦隊を沈める意図は明白だった。同意していたら戦争の激化に加担することになっただろう」と述べ、応じなかった理由を明らかにしました。マスク氏は、戦争に若者たちの命を奪う価値はないとして、ウクライナとロシアの双方に停戦を呼びかけています。
&Buzzとしては、イーロン・マスク氏の決断は高く評価されるべきです。彼が戦争の激化に加担することを避け、通信障害の解消に真剣に取り組んでいることは、社会的責任を果たそうとする彼の姿勢を示しています。