21日の米国株式相場は続落。S&P500種株価指数は6月以来の安値に沈んだ。米労働市場に関する最新の統計が、金利をより高くより長く維持したい連邦公開市場委員会(FOMC)の姿勢を裏付けた。
主要株価指数はすべて100日移動平均を割り込み、テクニカル分析上の弱気シグナルを発信した。超大型株ではアマゾンとエヌビディアが大きく下げた。ネットワーク機器大手のシスコシステムズも下落。人工知能(AI)に支えられたデータ解析への参入を目指し、ソフトウエアメーカーのスプランクを買収することで合意し、スプランクの企業価値を約280億ドル(約4兆1400億円)と評価した。グーグルの幹部は早ければ2027年にAIチップのサプライヤーからブロードコムを除外することを検討していると報じられ、ブロードコムも下げた。
メディア界の大物ルパート・マードック氏は、FOXニュースの親会社フォックス・コーポレーションおよびニューズ・コーポレーションが11月中旬に予定している年次総会で取締役会長を辞任し、それぞれの会社の名誉会長となる。
ウォール街の「恐怖指数」と呼ばれるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX)は、先週付けた2020年以来の低水準からの上昇が続いている。
エバーバンクの世界市場担当プレジデント、クリス・ギャフニー氏は「市場が得る教訓としては、多くの投資家がFRBのメッセージをうのみにしていなかったということだ」と指摘する。「FRBはインフレを低下させることにコミットしており、その一環として金利をより高くより長く維持する考えだ。市場はようやくこのことを実感するようになった」と述べた。
ミラー・タバクのチーフ市場ストラテジスト、マット・メイリー氏はFOMCが成長見通しと将来のフェデラルファンド(FF)金利予想を著しい形で引き上げたことにより、より高い政策金利をより長く維持する意向を「予想していたより強く示唆したようだ」と述べた。
先週の米新規失業保険申請件数は1月以来の水準に減少した。健全な労働市場が引き続き米経済を支えていることを示している。
感想:&Buzzとしては、市場がFRBのメッセージを適切に評価し始めたことは好ましいと考えます。投資家がメッセージを無視した場合、市場の混乱や不安定化が生じる可能性があります。また、健全な労働市場が続いていることは、経済の持続的な成長を示す好材料となります。ただし、市場のボラティリティー指数の上昇や長期債利回りの上昇により、リスクが高まっていることにも注意が必要です。現在の状況を見守りつつ、市場の変動に適切に対応していくことが重要です。
この &Buzzニュースは、Bloomberg.co.jpのニュースをAndbuzzが独自にまとめたもの。