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2008年5月2日号の主な記事
フクニチ住宅新聞社創刊35年記念講演会開催
 フクニチ住宅新聞社は、昭和48年に創刊して以来、今年の3月で35年を迎え、その記念行事の一環として4月10日、福岡市中央区天神のアクロス福岡大会議場で、『フクニチ住宅新聞創刊35年記念講演会』を開催した。講演会は女性講談師の神田織音(かんだおりね)さん(東京)の司会ではじまり、第1部で兜s動産経済研究所(東京)代表取締役社長角田勝司氏が「激変・不動産、住宅、マンション需給」、第2部でダンコンサルティング梶i東京)代表取締役社長塩見哲氏が「経営戦略としての企業継承〜なぜ今、事業継承なのか〜」というタイトルで講演した。会場には住宅・不動産事業関係者ら合わせて約130人が出席し、盛大な創刊35年記念講演会となった。

 「フクニチ住宅新聞創刊35年記念講演会」では、講演会に先立って、フクニチ住宅新聞社谷口正洋代表取締役社長が挨拶に立ち、その中で「フクニチ住宅新聞は、昭和48年創刊以来35年を迎え、皆様方には日頃からご支援、ご協力をいただき有り難うございます」と感謝とお礼の言葉を述べた。
 続いて女性講談師の神田織音さんが、「フクニチ住宅新聞創刊35年記念講談」と称して、35年に及ぶフクニチ住宅新聞社の歴史を日本経済の推移とともに講談調で紹介した。その後、本職の講談に移って、黒田節にゆかりのある一席を披露。太閤秀吉が天下統一した頃、福岡藩の酒豪武士・母里太兵衛が、秀吉から拝領して家宝と大切にしている福島正則の名槍を、大酒を食らって威風堂々と獲得した講談で大いに盛り上がった。

 記念講演会の第1部は、兜s動産経済研究所代表取締役社長の角田勝司氏が「激変・不動産、住宅、マンション需給」というタイトルで講演した。角田氏は正確な統計の数字と現実に起きている生の現象を絡めて、具体的に的確な住宅、不動産の動きと見方を示した。
その一部を報告すると激変というのは、不動産、住宅、マンション業界だけではなく、今我が国全ての現象としてみられ、その中で日本人が長生きをしすぎていろいろな問題が派生しており、これからいかに長生きするのかということが、政治的、経済的、社会的な問題を含め、全てのコアになる。
そこで地価の動向をみると、上昇しているのは都心部だけに限られているのが特徴で、高齢者を多く抱えて、若者がいなくなった地域は、下がってきている。つまり若者が集まり、お金も集まって、古いビルがどんどん取り壊されて新しい投資が行われているところは、上昇しているという非常に分かりやすい地価構造になってきている。
 収益が上がるところは、地価が上がっているということだから、不動産企業や投資ファンドは、仕掛けなければ(自らお金を使わなければ)、地価は上がらないという現象を引き起こしているのが現実の動きである。福岡でもそうだが、特にJR博多駅前の地価上昇は、全国でも3位の大幅な上昇となっている。

加えて、これからマンションの建築確認が、沢山出てくるとみられるので、昨年の5割増で新築マンションの販売ができるようになり、5月〜6月にかけて全国的に新築マンションのセールが積極的に行われるだろう。だからその前に昨年着工したような先行き安の物件は売り切らなくてはいけないので、新興企業のマンション販売は大変になる。
そこで売れる物件を供給するような企業に優秀な営業マンが移るという人材の流動化現象も起きてくるだろう。さらに、これからM&Aで業界における新興企業の新しい淘汰、選別が出てくるだろう。
それは新興企業が、いかに良い物件を出してきたか、良いお客さんを掴んでいたか、ストックとして良いものをつくってきたかというところの選別になってくる。逆に言うと首都圏では、郊外部でやってきたような価格だけで販売してきたような新興企業は、相当な縮小を迫られるだろう。

マンションを出すには、駅から見えるところが、限界地である。若い世代は時間、距離、コストの観点からいくと遠距離通勤を好まない。また、見た目の良い物件を購入する。そのためにはデザインを良くするとか、カリスマ的な顔の良い営業マンが必要になるだろう。営業マンが良い顔をしていないと、マンションも貧弱に見える。どこの世界でも同じだが、見た目が勝ちになるようだ。
これまでと変わってくるもう一つは、これからどんどん土地が出てくることだ。国公有地や独立行政法人等の不要土地が売却の対象になるが、買手がいる都心部ほど良い土地が出てくるだろう。土地の動向というのは、待てば海路の日和ありということである。

記念講演会の第2部は、ダンコンサルティング(株)代表取締役社長で、経営戦略コンサルタント(税理士)の塩見哲氏が、「経営戦略としての企業継承〜なぜ今、事業継承なのか〜」というタイトルで講演した。塩見氏は独自の分析でつくった比較、分類表などを使って、時代の仕組みが変わったことを示しながら大局観的思考の重要性を強調し、企業の最大の目的は継続であることを述べた。
講演会の一部を報告すると、企業継承というのは、この先どうするかという話だが、この先どうするかを知るためには、いままでどうであったかというのが最も大事なことである。つまり、現在を知るというのは、過去を知らないで、現在は知れない。過去の積み重ねが現在だから、目の前だけを見ても現在ではない。
不動産の所有者は、法人又は個人いずれかである。そこで誰がその不動産を持っているかが、不動産戦略にはものすごく大事になる。なぜなら、その不動産を誰が活かすかとなると所有者が活かす。その所有者の中に中小企業が非常に多い。

企業は、何のために継続するのか、もう一度考え直すことだ。継続できないと困るから利益が必要になる。利益は目的ではなく、企業が継続するための手段である。だから目的と手段を間違うと、やり方が変わってしまう。何のためにというのが明確であれば、その企業は、社会にとって生き続けなければならない。生き続けなければならない企業に、寿命のある人間が経営しているところに、この企業継承という問題がある。
今、時代が大きく変わってきている。人口、環境、情報という3つの大きな問題によって世の中が完全に変わってしまい、まったく新しい社会が生まれ出そうとしている。このことを理解しておかないと話にならない。
いままでの日本の社会は、まさに「坂の上の雲」(司馬遼太郎)のように、山の頂上の雲を目指して、ほとんどの人が同じ目的のより豊かな生活というようなものに向かってやっていたが、これからは万人にとって正解のない、それぞれ自分の意思できちんと主張しない限りは、正解がみえないという社会である。人の後を追いかけているだけでは、何にも楽しくない社会、それぞれの人が自分で次の雲をみつけるという社会に入っている。
これは企業も個人の生き方もそうである。そうしてみると自分とは何ぞやと考えてみると、どうして世の中に生まれ、どういう経路を辿って、今あるのだろうと振り返りながら、これから先をみてみるということをする時代ではないかと思われる。
そこで、目の前の問題だけに絞っていくといったような問題思考ではなく、目的思考に切りかえると、いろいろな問題を解決しやすくなる。目的思考というのは、空間をできるだけ広げて考えてみる。同時に過去(歴史)から現在を知ることによって判断力が広がる。そして先をみて考えるから楽しい。その結果、視野が広がり、解決が無数に生まれてくる。このような目的思考型の発想法でいろいろな問題を解決していくと良い。そういう時代に今、置かれていると述べた。
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